どうもバタピーです(^^)/
毎度、快適な我が家からお送りしております。
新居に引っ越してから2回目の冬を迎えました。
住んで1年半も経過したので不満や失敗点も当然でてきています。
これからはそんな不満・失敗シリーズもしっかり記していこうと思います。
冬本番ということで今回のテーマは、「結露」についてです。
低燃費住宅(ウェルネストホーム)の最大の特徴は調湿性が高いことです。
通常の高気密高断熱住宅で、特に第3種の24時間換気装置が設置されている住宅では冬場の乾燥が顕著に表れます。
第1種換気だったとしても換気量が多かったり、生活で発生する湿気が少なければ乾燥は進行します。
その原因は「エアコンを使うから乾燥するんだ」とよく言われますが、半分正解で半分は間違いです。
一般的に使われる「湿度」は相対湿度のことで、空気中に含まれる湿気が変わらずに、暖房で温度だけが上がると相対湿度は下がるので乾燥するのです。
乾燥はエアコンが悪いのではなくて、加湿せずに温度だけ上げるから乾燥するのです。
なので、乾燥が気になる方は加湿器を導入して湿度を調整することになります。
一方、低燃費住宅(ウェルネストホーム)は先ほど言ったように建材が湿度を調整する能力が高いことから、一般的な住宅とは比べ物にならないくらい湿度を保つことができます。
これは確かにすごいことで、我が家の今現在の温湿度はこちら↓
毎日、大量の洗濯物を室内干しをしてるので湿度は高めですが、室内干しをしなくても湿度は55%~60%推移しています。
もちろんご家庭によって差はあるでしょうが、低燃費住宅(ウェルネストホーム)に住んでいる方で加湿器を使っている人は殆どいないと思います。
それくらい調湿性が高いのです。
がしかし、これが返って問題となることがあります。
Contents
低燃費住宅(ウェルネストホーム)でも結露する
調湿性が高いのに結露なんてするの?
と思われるかもしれませんが、低燃費住宅やウェルネストホームのような調湿性の高い高気密高断熱住宅でも、全く結露しないわけではないということです。
↑これは先日の我が家の玄関横の窓の下部の写真です。
しっかり結露しており、しかも窓枠の木部に黒いカビまで確認できました。
実は引っ越して初めての冬のときから結露していたことは確認していましたが、玄関ドアの漏気が発覚し、おそらくそれが原因だろうと思っていましたが、その後玄関ドアの交換をしてもらい、漏気もほとんどなくなったので今年の冬はどうなるかと期待していましたが、やはり結露しました。(結露の量は減りました)
そして、あえて結露した水をふきとらずにずっと放置していたところカビが発生しました。
ま、当然ですね笑
このように低燃費住宅だとしても、条件がそろえば結露は発生するし、放っておけばカビが生えることもあります。
高気密高断熱なのになぜ結露するのか
結露って寒い家で起きるものじゃないの?と疑問を持つ方もいると思います。
確かに、低断熱な家は結露がおきやすいですが、高断熱であっても外気温の下がり具合や室内の湿度によっては結露してしまうのです。
これは小学生の理科で習う非常に簡単なことですが、空気が含むことができる水蒸気の量を飽和水蒸気量といいます。
気温が高ければ高いほど、水蒸気をたくさん含むことができるようになりますが気温が下がれば下がるほど含める水蒸気量が減ってきます↓
(引用元 http://ymd-glass.com/product-introduction/dannetu-keturo/mado/keturo-ondo)
お借りした画像をみてもらうとわかりやすいです。
上図の赤い矢印でいうと、気温20℃湿度60%(絶対湿度約9g/kg)の空気が冷やされると、12℃で飽和状態になり、結露が始まります。この時の温度を露点温度といいます、
我が家の現在の玄関の室温20℃、湿度66%(絶対湿度9.64g/kg)の時の露点温度が13.5℃くらいなので、窓ガラスや窓枠が13.5℃以下になると結露するということです。
縦軸の絶対湿度が高ければ高いほど露点温度も高くなり、結露しやすくなります。
しかし、我が家のリビングの21.5℃、63.5%の絶対湿度は10.18g/kgで、玄関よりも結露しやすいはずですが、結露はしていませんでした。
おそらくリビングにはエアコンと室内干しを乾かすためのサーキュレータがあるので、空気がよく動いていることから結露がしにくいと考えられます。
理論上は結露するはずですが、室内環境によって必ずしも結露するわけではないようです。
これらは室内環境のみの違いでの比較ですが、外気温が下がれば下がるほど窓の表面温度も下がってきますので、外気温の影響も大きいです。
ちなみに上の結露した時の写真は最低気温が-4℃の日の早朝の写真ですが、外気温が0℃くらいであれば結露は確認できませんでした。
高性能トリプルガラス窓をもってしても、我が家の絶対湿度10g/kg前後の湿度の場合、氷点下になると窓の表面温度が露点以下となり結露のリスクが高くなるようです。
このことから、寒い家が結露するのは窓の性能が悪く強力に冷やされるため結露するのは当然ですが、高気密高断熱住宅でも室内の絶対湿度が高かったり、窓の周りの空気の流れが悪かったり、冷たい外気がその窓にあたりやすい等の地域特性があると結露する可能性は十分あるわけです。
窓の性能がもう1段階上がれば、我が家の住む地域でも結露リスクはだいぶ下がるんですが、これ以上コストをかけるのはコスパが悪すぎるのでね。。。
結露リスクを下げるには
このように条件が整えば低燃費住宅(ウェルネストホーム)のような調湿性が高いといわれている住宅でも結露はします。
なので、建材等のハード対策できることが難しくなればソフト対策、運用で対策することになります。
結露リスクを下げるには、
- 絶対湿度を下げる
- 空気を動かす
が重要で、特に絶対湿度のコントロールが最重要です。
我が家でできる対策を考えてみました。
換気量を増やす
24時間換気の換気量を増やして、湿気の排出と空気の流れが大きくできればいくらか効果はありそうです。
しかし、換気量を増やすと室温も下がりやすくなり、エアコンの負荷が高くなって消費電力も増えるでしょう。
どの程度室温が下がるのか、あるいは消費電力が上がるのかは来月あたり実験してみたいと思います。
20/1/19追記
実験してみました↓
ドラム式洗濯乾燥機で室内干しの量を減らす
室内干しも、洗濯容量11kgの洗濯機がいっぱいになる量を毎日干しているのでこれも影響していますが、減らすことは難しそうです。
せめて、室内に排湿しないといわれる日立製のドラム式洗濯乾燥機で乾燥まで行えば、室内干しの量もかなり減るので、我が家には効果的かもしれません。
ただ、乾燥機による衣類へのダメージも気になるし、排湿しない構造の日立製のドラム式洗濯機の信頼性がいまひとつです。
そしてなにより今使っている洗濯機はまだ5年ほどしか使っていないのでもったいない(これが一番の理由)
サーキュレータで空気を循環
今考えているのが、サーキュレータで玄関へ空気を送ることです。
リビングの窓が結露しにくいのであればその空気を玄関へ送れば環境としてはよくなるはずと見ています。
ただ、結露は夜中とか早朝に起こるので、寝てる間にサーキュレータを運転しなくてはならないので音の問題が気になるところです。
近いうちにこれもやってみたいと思います。
失敗と反省点
これらの失敗を踏まえて、これから家を計画中の方向けの反省点をまとめてみます。
浴室の排気換気扇はなくさない
以前、記事にした24時間換気についての内容の通り、冬は加湿のためにお風呂の湿気をとりこむことが効果的で、夏は外気の湿気をとりこまないようにすることが効果的とのことから、「使わない換気扇なんてエネルギーロスでしかないから必要ないんじゃないか」と考え浴室の排気換気扇をなくしました。
しかし、こんなにも低燃費住宅の建物の調湿性(というか加湿性)が高いとは思いませんでした。
まさか冬に除湿したくなるとは笑
一般的な過乾燥するといわれる気密高断熱住宅であればうまくいったかもしれませんが、低燃費住宅(ウェルネストホーム)で建てる方は浴室換気扇はつけておいたほうがいいです。
おそらく新築後数年したら湿度も落ち着いて浴室換気扇の出番はなくなるかもしれませんが、新築初期は湿度コントロールのためには必要そうです。
ま、なくすなんて人はほとんどいないでしょうけど笑
玄関にも空気が回りやすい間取りにすれば良かった
サーキュレータで対策する必要がないように、玄関にも空気が循環するような間取りにできたら一番良かったです。
我が家の間取り図で説明しますと、
緑色の線が24時間換気の経路で、点線は局所換気です。
赤い線はエアコンの送風方向です。
そして青い線で囲った窓が結露した窓です。
これを見ると一目瞭然、玄関が取り残されてます。。。
間取り検討中は、図面に穴が開くほどこの図を見ていたのに気づきませんでした。
間取り検討中の方、空気の流れは重要ですよ!
必要性の低い窓はつけない
我が家は結構、窓の大きさを小さくしていますが、必要のないところにはつけないと割り切るのもいいと思います。
特に我が家はお風呂に窓がありませんが、これはよかったと思ってます。
掃除する手も手間も省けますし、湿気の高い場所ですから結露のリスクも高いかもしれません。そうなると脱衣場もいらなかったかなとーとか、トイレもいらないかもなーと考えてましたが妻に反対されたので、窓はついています笑
今回問題となった玄関の窓は明りとりのためですが、玄関は人感センサーで照明がつくようになっているので、人がいれば常に照明がつくことになります。
そうなると、ここも窓はいらなかったのかもしれません。
その窓の必要性を考慮して、昼間にいる時間が多いリビングは大開口にして他は最低限にするといいかもしれません。
まぁこの辺は人それぞれ考えが違うので、参考にしてもらえればと思います。
上記で挙げたような対策案もこれから実行する予定なので、その結果もまた報告したいと思います。
それではまた(^^)/
コメント
初めまして。necoと申します。
上棟された後くらいから楽しく読ませていただいております。
中々きっかけがなく書き込まなかったのですが、実は私も同じ工務店で新築計画中なんです。さらに実はご近所なんです、今の住まい。今度ピンクのアパートを散歩がてら探していただけたらと思います(笑)
ちょうどこの記事のアップされた翌日が最後の追加工事契約でした。もはや手遅れな段階ながら空気の流れを確認しました。
色々考え尽くしたつもりでいても、空気の淀む場所がないか、までは気がつきませんでした。ありがとうございます。
我が家も湿度にこだわって決めたのですが、湿度の計測は難しいですね!
20℃の場合、RHが50%を精度5%で計測してもVHは計算上1.0g/m3近く誤差が出てしまう(はず)ですよね。。
しかも一般的な湿度計は狂いやすいと聞きます。
どうしたらロングランで正確な湿度をロギングできるか模索中です。
長文になってしまいましたが、これからもブログ楽しみにしています!
necoさん
コメントありがとうございます!
なんとご近所さんでしたか!
今度娘と散歩しながら捜索してみますね笑
この記事は最初の冬のうちに書きたかったのですが、気付いたら今になってしまいました、、、
湿度計測は難しいですねー、やはり「おんどとり」のようなある程度コストを払わないと精度良く記録するのは難しそうです。
私が今使っているデータロガーも、季節が変わるたびに校正が必要な感じなので。
まあ素人には十分ですけどね!
温湿度計は、記事でも取り上げたかもしれませんが、みはりん坊WかINKBIRDのITH-10がおすすめです。
新居の完成楽しみですね!
もし見学会の予定があったら、都合がつけば私も参加したいです!
バタピーさん、
ご返信ありがとうございます!
バタピーさん、
お返事ありがとうございます!
一年目の冬は、記事にされていましたがガデリウスの反りのインパクトが大きかったのではないですか?
我が家はメンテしきれないと思い、性能はやや劣りますがイノベストD50にしました。
絶対湿度をどのくらい精度高く観測、管理すべきなのか判断つかないこともあり迷走しています。
2018年4月からおんどとりeaseを屋内外に設置して(時折歯抜けですが)記録しています。
途中でみはりん坊Wを追加→おんどとりとRH10%近く違う→安い乾湿球式を購入したところもっと差が出る
という迷路にハマりました。
ITH-10はロギングしてデータみられるのでしょうか?調べてもよくわからず、同じinkbirdのIBS-TH1 MINIを試しましたが、バッテリ寿命が短く断念。
先日、switch botの温湿度計を購入して飽和食塩水を使った較正でみはりん坊Wと遜色なかったのでリビングの温湿度計群に加えてみています。
おんどとりも上記の方法で較正しところ、みはりん坊Wよりも5-7%低い値でした。新品時の較正結果がないのが痛いです。。
見学会、まだ先のことでわかりませんが、開催の有無に関わらず是非ご覧いただけたらと思います!
necoさん
玄関窓の結露は玄関ドアの気密の影響が一番大きいですが、それが解決された後も結露は続いていたので、室内の湿度調整もかなり重要だと再確認しました。
改めておんどとりとみはりん坊Wの仕様を確認したら湿度の精度が±5%でしたので最大で10%の差は出てしまうようですね。これだと確かに誤差が大きく感じますね。
私のところではみはりん坊WとITH-10がほぼ同じ数字を表示するのでこれを基準にしています。
電池も安いものからパナソニックの電池に交換したらかなり電池の持ちが良くなりましたよ。それでも半年もつかどうかですが、、、
それにITH-10はロギングできるものではないので±2%のswitch botの製品はいいかもしれませんね。
この値段で本当に精度よく長期間ロギングできなるなら、私も欲しいです。
バタピーさん、
ドアの問題が解決しても結露されていたのですね。それにしても気密のよくとれた家は外乱要素が少なくて実験のしがいがありますね!
センサ式湿度計は湿度が狂いやすいとN社長から聞きました。新居ができるまでswitch botとおんどとりを並べて様子見てみます。
湿度計が狂うとオフセットするのか?傾きが変わってしまうのか?特性がわかれば定期的に校正して補正すれば良いのですが。
精度良く、の判断基準が難しいですよね。
necoさん
>それにしても気密のよくとれた家は外乱要素が少なくて実験のしがいがありますね!
おっしゃる通りですね笑
つい先日まで結露に悩んでたのに、この1週間は一日を通して湿度が50~55%で安定して結露知らずとなりました。実験のおかげです。
switchbotのレビューお待ちしております(^^)笑
バタピーさん、
設備の追加などせず、換気量を変えるだけで対策できるのも素晴らしいですね。
そして理屈通りにコントロールできると楽しいですね。
うちはヴェントサンなので熱交換効率の差がどのくらい影響するのか、今から楽しみです。
switch bot、とりあえずもう一つ追加して屋外とリビングにて、おんどとりと比較してみます。
おんどとりのメーカーに確認しましたが、センサは高分子材料で湿度を感知しているようです。ただ、落下した時の挙動までは明確な答えが頂けませんでした。さて、どうしたものか。。
またご連絡しますね!
necoさん
そのうち記事にしようと思ってますが、低燃費住宅にはヴェントサンの方が相性が良い気がしますね。特に冬は。
夏は全熱交換効率が良い方が良いでしょうけど、それよりエアコンの除湿量のがもっと重要そうなので、トータルでヴェントサンの方が良いのかもなぁと感じてます。
オプションでCO2デマンドコントロールできるのも羨ましい、、、
switchbot屋外も可能でしたか!
おんどとりを脅かす存在になったら面白そうですね!
続報お待ちしております(^^)
バタピーさん、
そうでしたか。記事楽しみにしてます!ただ、妻は夏の湿気を特に嫌っているのでその点だと…住んでみて考えます笑
一連の湿度対策の記事を読ませていただいているうちに、この気密性があればなんとかできるような気がして来ました笑
CO2コントロール、ですか。初めて聞きました。低CO2排出の家を目指したいので興味あります。
おんどとりeaseもswitch botも屋外対応ではありません。自己責任でやってます笑
今はベランダがあるので雨は直接当たらないようにしています。
湿度は屋内に比べて変動激しいのでセンサの性能差があれば変化も出やすいのでは、とおもってます。
西日対策は紙の庇です
すみません、書きかけで投稿してしまったようです。
西日対策は紙の庇程度ですので、同じ屋外温度でもバタピーさんと時間帯によっては差が出るかもしれません。
新居では百葉箱の条件になるように設置しようと思っています。
ただ、やはり屋外環境なので湿度計の狂いは室内より大きくなるはず、とメーカーの問合せ窓口の方はおっしゃっていました。
精度について何か他に策はないか、検討中です。