どうもバタピーです(^^)/
以前の記事で気になるエアコンがあるという話をしましたが、今回はそのエアコンについてです。
バタピー家でさんざん苦労した除湿問題ですが↓
電気代がかかるので躊躇していた再熱除湿機能について気になるエアコンが登場しています。
それがコチラ↓
ダイキンエアコンに再熱除湿復活!?
以前もちらっと書きましたが床や壁が蓄熱できていると非常に快適です。
最近のエアコンは人の皮膚の表面温度はもちろん、床・壁の温度も測って輻射熱がたりないと判断すればその場所を温めてくれたりします。
安いエアコンにはない機能なので、最低限この機能は欲しいところです。
(バタピー家の1Fエアコンにはついてない・・・)
そんななか、今気になっているのはダイキンの2019年モデルのエアコンで、壁・床の温度を測るのはもちろん、まさかの再熱除湿機能が復活しているような記述が↓
出展:https://www.daikinaircon.com/roomaircon/products/a_series/index.html
室温を下げない除湿。
すなわち再熱除湿だよな?
しかし、その下の記述には「再熱除湿ではありません」とあります↓
どういうこと?
ということで、ダイキンさんに直接問い合わせてみました。
結果から言うと、「再熱除湿」です!とのこと。
ダイキン担当者が言うには、再熱除湿と明記するとどうしても電気代が高いというイメージを持たれてしまって敬遠されてしまうため、敢えて再熱除湿とは明記しませんでしたとのこと。
なんじゃそれ。わかりずらい笑
しかし、どうも普通の再熱除湿ではないらしいんです。
再熱除湿と言えば、熱交換器の一部を専用のヒータで温めてエアコンからの掃き出し温度を上げることで室温を下げないように配慮した機能です。
このヒータで熱交換器を温めるという工程で消費電力が多く必要となることから再熱除湿の電気代は高くなりがちです。
しかし、ダイキンの再熱除湿はヒータを使用せず、室外機で捨てるはずだった排熱を再び室内機へ回収し、その熱で熱交換器を温めるという方式をとっているそうです。(そのための配管がもう1本ついている)
そのため、以前のようなヒータを使った再熱除湿より、格段に消費電力はかからないため、電気代も低く抑えられるとのことです。
2019/7/17 追記
(コメント欄でご指摘頂いた点について修正します。)
最近の再熱除湿はどのメーカもヒータで再加熱するような消費電力が高くなるような方法はとっておらず、圧縮機で圧縮された冷媒が室外機で冷やされ(それでもまだ高温)液体になり、その冷媒が室内機の熱交換器の中でも再熱器と呼ばれる側に比較的暖かい冷媒を送り、その後さらに膨張弁で冷やされた冷媒が今度は冷却側の熱交換器に入り、その部分で除湿させるようです。
今回のダイキンのエアコンも機構はいっしょですが、冷媒を圧縮する時の能力を従来の再熱除湿のように能力を上げずに制御することで、従来の再熱除湿より低い消費電力にすることを可能としているようです↓
(↑ダイキン技術資料より引用)
その代わり、再熱に必要なエネルギーが小さいので従来の再熱除湿よりは若干室温の低下があるようです。
しかし、弱冷房除湿より室温は下がりにくく、除湿量は従来の倍くらい多いというのが特徴のようです↓
(引用:https://www.daikinaircon.com/roomaircon/products/r_series/index.html)
(以上、追記終わり。通りすがりさん、詳細な説明ありがとうございました!)
どれくらい消費電力が抑えられるのかHP上の情報になってしまいますが、我が家で採用している日立の再熱除湿付きエアコンと比較してみます。
日立↓
出展:https://kadenfan.hitachi.co.jp/ra/lineup/wseries_j/
ダイキン↓
容量 | 室外温度 | 室外湿度 | 室内温度 | 室内湿度 | 設定風速 | 消費電力 | 除湿量 | 吹き出し温度 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
"日立 RAS-W40J2" | 14畳用 | 24℃ | 80% | 24℃ | 60% | 急速パワフル | 550W | 960ml/h | 24℃ |
"ダイキン AN40WAP" | 14畳用 | 24℃ | 80% | 24℃ | 60% | ? | 120w | 420cc/h | 22℃ |
両社で比較すると、確かに圧倒的にダイキンの方が消費電力が低いですね。
日立の消費電力の1/4~1/5というのは確かにすごい。
しかし、ダイキンの除湿量は日立の半分以下です。
それにダイキンの吹き出し温度は室温24℃に対して22℃なので少し室温が下がるかもしれませんね。
おそらくこの点が再熱除湿とは言えない理由なのかもしれません。
いずれにせよ、再熱除湿の消費電力に関していえばダイキンが省エネなのは間違いないでしょう。
バタピー家で採用している日立の再熱除湿は去年のモニタリングの結果からかなり消費電力が高いことがわかっているので、私としてはこのダイキンのエアコンの再熱除湿がすごく気になるところです。
高気密高断熱の家では24時間運転することが多いですから、ずっと除湿し続けられることが重要です。
出展:https://www.daikinaircon.com/roomaircon/products/a_series/index.html
今はほとんどのメーカのエアコンでは上図のようにボタン1つで冷房・弱冷房除湿・再熱除湿を切り替えて運転し続けてくれれますが、その基準やロジックまでは各メーカ次第なので一般ピーポーには判断が難しいレベルになってきました。
しかし、選択肢が増えることはいいことです。
今後もこのような再熱除湿方式を採用したエアコンが増えてくるかもしれませんね。
年を増すごとに新しい製品を選べるみなさんに羨ましさが募ります(笑)
お値段も6畳用ならビックリするような値段じゃありませんしね↓
前述の比較では14畳用での比較ですので低燃費住宅で選ぶような小さなエアコンでは除湿量も少なくなるかもしれません。
バランスをとるのは難しい。
あれ? よく見ると、日立のエアコンも「室外機の廃熱の一部を利用」との記述が↓
謎は深まるばかり。
2019/7/17 追記
日立もダイキンも機構は一緒ということがわかりましたので削除↑
ということで、ダイキンにも再熱除湿
コメント
再熱除湿の温め機構について誤りがあるようです。
日立や三菱電機などが搭載している再熱除湿もダイキンの2019年モデルで搭載している『新・ハイブリッド除湿』も機構としては同じで電気ヒーターなどで暖めているわけではありません。
20年以上前の機種で電気ヒーターによって除湿時の室温低下を防止している機種がありましたが熱効率が悪いために電気ヒーターから室内機の熱交換器を温め側と冷却側の2つに分けて除湿するいわゆる再熱除湿という構成になっています。
下記URLに示す三菱の1999年製ハイエンド機種では電気ヒーター200Wが搭載されていました。
https://dl.mitsubishielectric.co.jp/dl/ldg/wink/ssl/wink_doc/m_contents/wink/RAC_SN/msz-sfx22g-w_0_sn.pdf
しかしながら消費電力が大きいということがあだになったようで翌年の2000年モデルでは電気ヒーターが撤去され再熱除湿に切り替わっているようです。
https://dl.mitsubishielectric.co.jp/dl/ldg/wink/ssl/wink_doc/m_contents/wink/RAC_SN/msz-sfx22h-w_0_sn.pdf
※ 取扱説明書にもインバーター再熱除湿と記載があります。
またWeb上の記事などでも勘違いを誘発させるような記載になっているものなども多く、
下記URLに記載の例では再熱除湿用に従来の冷房用とは別に温めようの配管が増えているようなイラストになっていたりします。
https://www.jp.tdk.com/techmag/knowledge/201008/index2.htm
実際には冷房運転と同じように圧縮機で圧縮された冷媒が室外機の熱交換器で冷やされて液化します。
このときの温度は未だかなり高温ですが、冷房運転時には膨張弁で霧状になるまで膨張させることで室内機に送る冷媒の温度を20℃以下になる程度まで下げています。
室内機の熱交換器で蒸発することで温度が一気に10℃以下になり熱交換の完了した気体の冷媒が室外機に戻ってきます。
この冷房サイクルの内膨張弁の制御で室内機に送る冷媒の状態をもう少し高温にしておくことで再熱器に温めのためのエネルギーを与えます。
その後室内機内部に設置されている再熱用の膨張弁(除湿弁などと記載されている場合あり)によって冷房可能な状態にまで膨張させて分割された熱交換器の冷却側に入ります。
再熱除湿では2段階膨張となっている点が一般の弱冷房除湿を搭載している機器とは異なります。
ダイキンの2019年モデルに搭載されているのは再熱除湿と機構は同じですが圧縮機の運転能力を再熱除湿運転時のように大きくせずに弱冷房除湿とほとんど変わらない程度にまで小さくしている点が一般的な再熱除湿機種とは異なります。
したがって、再熱除湿搭載機種では温めのためのエネルギーも十分に得られるのに比較して温めようのエネルギーが小さいので少し室温が低下してしまうようです。
それでも従来の弱冷房除湿に比べると室温の低下は少ないとのことですが、数値データで示せるほどの差が見られないので公表はしていないということのようです。
再熱除湿:圧縮機の能力を高めて温め直しようのエネルギーを生成するために冷房運転よりも電力が大きくなってしまう。
ダイキンの新ハイブリッド除湿:圧縮機の能力を弱冷房除湿などとほとんど変わらない程度にまで小さくしたために電力消費は少ないがその分温め直しのエネルギーも少なくなってしまったので若干室温が低下してしまう。
ただし、除湿量は弱冷房除湿に比べてとても大きくすることが可能になった。
https://www.daikin.co.jp/press/2018/20181004/
http://www.tech-search.daikin.co.jp/tech_search/search
虫眼鏡のマーク左側の『電子ブックの検索はこちら』から
製品カテゴリ:ルームエアコン
年式:2019年~2019年
で検索を行い表示された資料の中から『2019ルームエアコン技術ガイド<壁掛け型>』の中のP.11に再熱除湿機構のイラストがあります。
一般的な再熱除湿では室内機の温め直しのところの色がピンク色ではなくもっと赤いイメージになるように圧縮機の運転能力を上げています。
通りすがりさん
詳細なご説明ありがとうございます!
完全に私が勘違いしておりました。
上記の説明で理解しましたので、記事は修正させていただきます。
また解釈が違えばご指摘頂けるとありがたいです。
しかし、一つ疑問なのはダイキンに直接聞いた時は、再熱用の配管がまた別にあるというような説明だったのですがこれはどういうことなんだろうと。。。
素人にわかりやすく説明するために、そういうイメージですって言われたのかなあ。。。
実際、仕様書にもそのような配管の接続部も見当たらないのでこれも私の勘違いだったのかもしれません。。。
大変勉強になりました!
7月も半ばを過ぎたというのにこのところの天候不順で気温が上がりませんが湿度の高い日などがあり日立の再熱除湿を利用していたりします。
外気温が25℃以下などと低いために冷房運転で26℃~27℃設定で運転しててもほとんどの時間がサーモオフとなっており室温は25℃前後ですが湿度が70~80%になってしまっており蒸し暑く感じます。
このときの消費電力量は1時間当たり平均で100wh以下となっています。
http://www.asahi-net.or.jp/~mt2t-nsym/hems/AC_consumption-2019.07.15
また同時に再熱除湿モードで他の部屋に設置してある同型機種を運転中の消費電力量は1時間当たり400wh前後で冷房運転時の4~5倍になっています。
しかしながら当然ですが室内の湿度は外気温が低くても60%~55%程度で推移しているので汗もかかずとても快適ですね。
http://www.asahi-net.or.jp/~mt2t-nsym/hems/AC_consumption-2019.07.17
※ 16時台から再熱除湿で運転開始したときの消費量グラフです。
27℃/50%設定
ダイキンの新製品の実力がまだ分かりませんが従来の弱冷房除湿搭載機種に比べるとだいぶ改善されているように思い興味深いですね。
参考まで
通りすがりさん
〉室内の湿度は外気温が低くても60%~55%程度で推移している
再熱除湿でも除湿量が足りてるみたいですね!
この時の室内の温湿度というのは、再熱除湿運転しているエアコンが設置された部屋の温湿度でしょうか?
それとも、冷房運転でサーモオフしている別の部屋の温湿度までも55〜60%にできているということでしょうか?
我が家のリビング吹き抜けに設置してある日立の6畳用エアコンでは1日再熱除湿運転してもリビングの室温は25度前後で湿度65%程度にしかならず、除湿量が足りておりません。
差し支えなければ、使用している機種を教えてもらえませんか?
1階の部屋と2階の部屋でそれぞれ独立で運転しております。
1階:RAS-Z22D(2014年製)
外気温:25℃以下 冷房運転26℃~27℃設定運転
ほとんどの時間がサーモオフとなり室温は25℃前後ですが湿度が70~80%になってしまい蒸し暑く感じます。
このときの消費電力量は1時間当たり平均で100wh以下となっています。
http://www.asahi-net.or.jp/~mt2t-nsym/hems/AC_consumption-2019.07.15
2階:RAS-JT22DE2(2014年製)<=販売ルートが異なる商品で基本機能や能力は全く同じです。
外気温:28℃ 再熱除湿 設定温度27℃ 設定湿度50% 手動除湿
再熱除湿モードで運転中の消費電力量は1時間当たり400wh前後で冷房運転時の4~5倍になっています。
当然ですが室内の湿度は外気温が低くても60%~55%程度で推移しているので汗もかかずとても快適ですね。
http://www.asahi-net.or.jp/~mt2t-nsym/hems/AC_consumption-2019.07.17
※ 16時台から再熱除湿で運転開始したときの消費量グラフです。
27℃/50%設定
グラフ取得している日にちが異なっています。
お部屋が築年数の古い木造住宅で床下断熱などが無い旧式建築構造であり断熱性能や気密性能はとても低いです。
1階と2回での測定となっているために仮に暑い日に測定しても2階よりも1階の方が涼しくなるので精密な比較にはなりませんが、外気温が低いときであれば特に問題なく比較可能であるかと思います。
昨日7月17日は少し気温が上がりましたがそれでも温度維持運転となっている1階の冷房運転では消費電力の上昇はほとんど見られず100wh以下でした。
本日も室温は25℃程度になっていますが、湿度は80%を超えているような状況で冷房運転の26℃設定では蒸し暑くてたまりません!!
もちろん2階の再熱除湿運転の方は室温27℃で湿度55%程度ですから汗も引いて快適です。
通りすがりさん
なるほど!ワンフロアでの運用でその温熱環境なら納得です!
湿度80%はキツイですね、2台とも同じエアコンなら1階も再熱運転すれば快適そうですね。
電気代がえらいことになりそうですが、、、
ダイキンのエアコンを導入された方のレビューがあったらいいんですがねー、本気で1Fのエアコンの交換を考えてるので、もしいい情報ありましたらまた教えていただけたら嬉しいです(><*)ノ
2020JUL とある爺さんより
たまたま見つけてコメントします.参考までに.
再熱除湿のエアコンって,いかにも新しいように感じてしまいますが,
2008年の富士通ゼネラル,Nocria-Zシリーズですでに市中に存在しています.
これが初かどうかはわかりませんが,下記サイトをごらんください.
https://www.fujitsu-general.com/jp/products/aircon/2008/nocria_z/feature/dehum.html
私は,数年前にこの後継モデルを購入.エアコン=日立,パナ,三菱,ダイキンと思いがちですが,
実は隠れた名機に思えてなりません.ブランド知名度のお陰か,お値段はお安めです.
とある爺さん さん
コメントありがとうございます。
エアコンはむしろ昔のエアコンの方が変に制御が入らないので、除湿もしてくれるし壊れにくい印象を持っています。富士通のエアコンは正直あまり調べていませんでしたが、教えていただいたページの再熱除湿のデータを見る限り、日立よりも省エネで除湿量も同等のようですね。(現行型は少々除湿量が低いようですが)
それでいて価格も安いと来たら確かに魅力的ですね!
私がエアコンの検討していた時はあまり安くなかったのですが、2年たった今では10万円以下で再熱除湿付きエアコンが普通に買えるようなのでうらやましい限りです。。。
しかし、制御方法、耐久性、省エネ性も含めるとどのメーカがいいかは本当に難しいですね。
除湿だけで言えば、14畳用の方が熱交換器も大きくて除湿量が多いとの情報も聞いたことがあるので、本当に選択肢が広いです。
買う前からこのあたりの情報をわかりやすく開示してくれたらいいんですけどねー。
情報ありがとうございました!