どうもバタピーです(^^)/
今回も前回の除湿記事に絡んで、エアコンの設定による除湿量の違いを確認します。
これまでの経緯はこちらから↓
これまでをおさらいしますと、計算上の除湿量は下記の表のようになりました。
計算上ではエアコン2台+除湿機の1日の除湿量は23.8Lで、普通に生活して家に入ってくる湿気の量23.2Lよりも多く除湿できることがわかりました。
しかし、エアコンの除湿量は計算上の値であり、以前実測した時より大幅に除湿量が減っているので、その真偽を確かめるためエアコンの除湿量も別の日に実測してみました。
Contents
計測方法
1Fエアコン(パナソニック)
やり方は前と同じでドレン水を溜めます!(ドレン配管が水に漬からないように注意)
以前計測した時は1Fエアコンはほとんど除湿できていなかったので、この程度で十分だろうと娘のソリを拝借しました笑
2Fエアコン(日立)
2Fエアコンは以前計測した結果から除湿量が多いだろうということで、娘のビニールプールを拝借しました笑
娘に見つかったら間違いなくひっくり返される。。。
条件
- 測定時間 6/9 8:00 ~ 6/10 8:00
- 外気温:24.7℃ 湿度80%
- 室温:23.9℃ 湿度58.6%
- 天気:晴れ
- エアコン2台 冷房16℃ 風量最弱
室内も除湿したあとなので、そんなに湿度は高くありませんが、そのために湿気をわざわざ家にいれるのも嫌なのでとりあえずこの環境でやってみます。
結果
1Fエアコンの除湿量
8L!!
以前計測した時は1Lしか除湿できていなかったのに、期待外れの大健闘でした。
なんなら、水を溜めていたソリが満杯になっていたので漏れていたかもしれないと思うと、もっと除湿できていたかもしれません。不覚。。。
2Fエアコンの除湿量
一方2Fエアコンはまさかの2.5L。。。
以前計測した時は20L以上除湿したのですが、温熱環境や運転モードが違うとこんなにも変わってしまうようです。
エアコン2台合計の除湿量
今回の検証ではエアコン2台24時間運転した時の合計の除湿量は10.5Lとなりました。
計算上でも以前検証した時よるも除湿量は下がりましたが、実測してもさらに下がってます。。。
確かに、下表のように以前検証した時と条件が違いますので全く同じ結果にはならないでしょう。
室内の絶対湿度が以前測定したときの方が高い(湿度ボーナス)ので露天温度も高く除湿させやすい環境であったことから、今回のほうが除湿量が少ないのは仕方ないことかもしれません。
そして、エアコンの運転モードを変えたことも多少影響しているかもしれませんので、エアコンの挙動を確認してみましょう。
エアコンの稼働ログをチェック
消費電力の違い
ワットチェッカーで今回のエアコンの消費電力の推移を見てみます。
2台のエアコンは同じ設定温度16℃の風量最弱で設定しています。
1Fエアコン(パナソニック)
計測期間中のある1時間の、1分ごとの消費電力のグラフです。
1Fのパナソニックエアコンは全くサーモオフせずに4Wh前後で推移していました。(ほかの時間帯も同様でした)
2Fエアコン(日立)
こちらは2Fエアコンの全く同じ時間帯の消費電力のグラフです。
パナソニックと違い、3分運転して3分止まるという「断続運転」を繰り返しています。
除湿効率をよくするためには連続運転
日立エアコンのこの制御は消費電力を抑えるために良かれと思ってやってくれていますが、除湿という観点からすると決してベストではないと思います。
しっかり除湿するためにはエアコンの熱交換機が常にキンキンに冷えてないといけません。
それが断続運転で一時的にオフになるとコンプレッサーが止まり、熱交換機を冷やすことをやめてしまうからです。
除湿をガッツリしたい私にとってはありがた迷惑ですね笑
とはいっても停止しているのは3分程度なので、すぐに熱交換機の温度が上がるわけではないですが、やはりがっつり除湿したいのであれば、パナソニックのような「連続運転」をしてくれたほうが間違いなく効率がいいでしょう。
エアコン吹き出し温度を見てみる
次に運転モードが怪しい日立エアコンの吹き出し温度のログを見てみます。
吹き出し温度を計測するために下の写真のようにエアコンのフラップの下にロガーをテープでつけました。
日立エアコンの吹き出し温度の結果がこちら↓
ワットチェッカーで計測した同じ時間帯の吹き出し温度は12.7℃で、常時そのあたりを推移ししています。
この時の運転モードは「冷房」「設定温度16℃」「風量最弱」です。
計測終了後、前回しっかり除湿できていた時のように設定温度を上げて(でも今の室温よりは低く)、風量も自動に変更したのが赤い矢印の部分です。
吹き出し温度が8℃くらいまで下がりました。
これは結構、除湿量に差がでそうです。
ちなみに1Fのパナソニックは前回計測した時より、除湿量が増えたのでここまでしっかり確認していませんが、エアコンの吹き出し温度は常に10℃前後と十分でした。
設定を変えてもう1度計測
ということで、2F日立エアコンの設定を変えて再度除湿量を確認します。
条件
赤字が前回から変更した部分です
- 測定時間 6/10 9:20 ~ 6/11 9:20
- 外気温:24.7℃ 湿度80%
- 室温:23.9℃ 湿度58.6%
- 天気:晴れ
- 1Fパナソニックエアコン 冷房16℃ 風量最弱
- 2F日立エアコン 冷房16℃⇒24℃ 風量最弱⇒自動
結果(2回目)
1Fエアコンの除湿量
1回目より若干増えてますね。
2Fエアコンの除湿量
1回目が2.5Lしか除湿できていなかったのが、6L弱と倍以上になりました。
どうやら、この日立エアコンは風量弱運転よりも、風量自動運転の方が除湿してくれるようです。
ただ、それでも1Fパナソニックエアコンよりは除湿量が少ないですね。
消費電力
1Fエアコン
サーモオフせずに設定を守って真面目に運転してくれていますね笑
2Fエアコン
深夜時間帯に急に消費電力が落ちているます。
風量自動なので室温が低くなってサーモオフしているようですね。
おそらくこの時間帯は除湿できていないので、そこが1Fパナソニックエアコンとの違いでしょう。
我が家のエアコン最適設定は?
これらのことから、我が家の2台のエアコンの最適設定は、
・1Fエアコン
設定温度16℃、風量最弱
・2Fエアコン
設定温度24℃(自分が快適だと感じる温度より若干低くする)、風量自動
ということがわかりました。
2台のエアコンの除湿効率
現在わかっている、我が家でそれぞれのエアコンが一番除湿できる設定で比較した場合の、消費電力1kwあたりの除湿量で比較すると↓
ということで我が家の場合1Fエアコンで除湿するのが一番効率がいいことになります。
高気密高断熱住宅では2Fエアコン1台で全館冷房するのがセオリーですが、除湿という観点では我が家は違うようです。
1Fエアコンで冷房して1Fは寒くないのか
もちろん、1Fエアコンのみで冷房すると2Fと温度差が生まれますが、我が家で2Fに行くときは寝るときだけなので、寝てる時に冷えすぎないので帰って都合がいいと感じています。
人間はその時の活動量で同じ気温湿度でも暑い寒いの感じ方は大きく異なります(松尾さん動画参照)↓
日中は1Fにいることがほとんどですが、じっと動かない時間というのはそこまで多くないので今の所極端に寒いと感じることはありません。
設定温度が16℃でも風量がかなり絞られているので、生活で出る熱量で相殺して室温はほとんど下がりません。
とはいっても今回の測定期間中は最低室温が23℃台なので、じっとしていたら寒いかもしれません。
対策としては室温が下がって寒いと感じるのなら日射取得して室温を上げればいいのです。
いわゆるなんちゃって再熱除湿のような感じですね。
それか、電気代がさらに割高になって除湿量は少し下がりますが再熱除湿運転に頼るしかないでしょう。
まとめ
これらの結果から、暑い季節に我が家で使っているエアコンのそれぞれの除湿を最大化させるために最適な設定はエアコンごとに特性があり、設定を変える必要があることがわかりました。
確かにセオリーというものは存在し、そのとおり実行すれば大きな間違いではないがベストではないパターンも存在するということです。
一番やっかいなのが、エアコンの運転モードによって特性が変わることですね。
エアコンを購入する前にそれを知るすべがないのが問題です。
なので、まずセオリー通りにやってみて物足りなかったらいろいろ設定いじって遊んでみるのも良いかもしれません。
これは高気密高断熱だからできることで、その家を住みこなす方法を模索するのも面白いですね。
ただ、もし私がもう1度家を建てることになったら、再熱除湿エアコンを1Fと2階に1台ずつ間違いなく設置します!
梅雨入りしたので再熱除湿で試したいのですが、雨が降ってる中どうやって除湿量を測るか悩んでいます。
良い案があれば是非アドバイスください笑
それではまた(^^)/
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