どうもバタピーです。
前回は私が「低燃費住宅をえらんだ理由」をざっくりとお話しました。
今回は、じゃあ具体的にどこがすごいのかという点について取り上げていきます
光熱費が安い
低燃費住宅では暖冷房費をかなり抑えることができますので、主に電気・ガス代がかなり低くなります。
建築地の気候にもよりますが、私の住む茨城では月々の光熱費は平均9000円くらいでおさまるらしく、平均が1万をこえることはまずないとのことなので年間10万くらいでいけるそうです。
低燃費住宅では4人家族で30坪程度の小さい家なら年間光熱費8万におさえるのを目標にしているようですので、これが実現するかは各家庭のライフスタイルで変わるでしょうけど、もし実現できるならこれはかなりの低燃費といえるでしょう。
私の実家(栃木県・2人暮らし・延床39坪・オール電化・太陽光発電有)の光熱費を聞いてみたら、夏・冬それぞれで一番高い月で2万~2万5000円くらいかかるらしく、1年で平均すると1.5万円くらいで年間18万とのことでした。意外と安いじゃんって思うじゃないですか?
ここで一つカラクリがあって、「太陽光発電有り」なんです!
昼間発電している電力を実は使っているんです。なので、発電した分の電気を購入していたとして計算しないと公平な比較にならないのです。
実家の母は専業主婦で家にいることも多く、室内で犬を飼っていることからエアコンも夏冬は点けっぱなしだそうです。
てことは安く見積もっても+5000円くらいはかかっているのではないでしょうか。
1.5 + 0.5 = 平均で2万くらいかかっていると思われます。年間にすると24万です。
低燃費住宅と普通の家で月1万の光熱費の差があるとなると年間光熱費の差は12万。
35年ローンを払い終わるころには
12万 x 35年 = 420万円 の差がでることになります!
420万あったら何杯ラーメン食べれるんだ?笑
意外とみなさん光熱費についてはあまり関心がないようにおもうんですよね。
そりゃあ、家を建てるってなったら、間取りはこれがいい、外壁の色はこれがいい、庭はこれくらいの広さで、ウッドデッキつけて、、、
とか、考えるの楽しいですもん!
でも、光熱費だけで400万の差がでるんですよって言われるとビビりますよ。
これを知ってるのと知らないのとでは家づくりの方向性が全く変わってくるので、一応考えておいた方があとあと失敗しないと思うんですよね。
光熱費が安い理由
①冷暖房は6畳エアコン1台でOK
低燃費住宅のモデルハウスへ初めて訪れたのは、今年の1月末のまさに真冬の時期でした。
当日の外気温は7℃~8℃にもかかわらず、室内の気温は20~21℃でした。
エアコンつけてるからまぁ当然あたたかいよなーと思ったが、担当者さんの言葉にびっくり!
「2階の吹き抜けについてる6畳用エアコン1台をかる~くつけてるだけなんですよー」
まじ!?って思わず言っちゃいました。
このモデルハウスはたしか延床30坪ちょっとくらいだから、1坪=2畳だから60畳ってことだよな。
6畳用エアコン1台って完全に能力不足じゃないの?って思いますよね。
そもそものエアコンの能力を決める基準というのは昔の「性能の悪い家」を基準に考えられており、今でもその基準を使用しているから低燃費住宅のような超高気密高断熱の家にはあてはまらないんですね!
しかし超高気密高断熱といえど、6畳用と14畳用のエアコンで比べたら当然14畳の方が早く設定した温度にはなります。
しかし、消費電力もその分高くなるため電気代があがってしまう。。。
それなら、室温を常に一定に保っていればエアコンが一番電力を消費するon/offをしないで済むため、フル稼働する時間が減るので消費電力は少なくて済む。
低燃費住宅は後者の考え方で「早く室温を上げ下げするよりも、室温を一定に保つ」ことを重点的に考えているため小さいエアコンを採用しているようです。
このモデルハウスで採用しているのは東芝のモータを二つ搭載し最低消費電力45Wという扇風機並みの消費電力で温度を一定に保てるエアコンを採用していました。
ただ、暖かい空気は下から上へ、冷たい空気は上から下へ動くことから、私の家の担当設計士さんは1階と2階に1台ずつあった方が夏と冬で使い分けられてムラない温熱環境がより効率的につくれますけどね!っていってました。
②超高気密高断熱
上記で言った6畳用エアコンで済んでしまうってのはモデルハウスの話で実験的にやっているそうですが、実際には6畳用でつけっぱなしでかなり快適な室温で維持できているそうです。
それを可能にしているのが超高気密高断熱です。
これはUA値(断熱性)とC値(気密性)で表されますが、大手ハウスメーカでトップの性能を持つ一条工務店のモデル値は UA値0.28 C値0.59 でした。
一方、低燃費住宅で建てた方たちの情報を調べるとUA値 0.2~0.3くらい、C値 0.3以下という一条工務店にも負けない断熱気密性をもっています。
もちろんUA値は間取りや窓の数、大きさで大きく変わりますので必ずこの値がでるわではありません。
中にはモデルハウスですがUA値 0.12という化け物もありましたが、これは確か外壁の断熱材が通常の倍入っているのでコスト的に現実的ではありませんが。。。笑↓
しかし、気密性に関しては低燃費住宅で「C値 0.3以下を保証する」とはっきりとうたっています!
このC値 0.3という数字はかなり優秀ですが、私が高気密高断熱にこだわって工務店めぐりをしていた時にいろんなところのデータを聞いて回っていましたが、工務店さんでも0.5を超えるところはありませんでした。
なので私の基準ではC値 0.5以下は珍しくないがC値 0.3以下を保証するというところはなかなかないのでかなり評価できる部分だと思います。
私の中で工務店枠で低燃費住宅の次に候補に入っていた「FPの家」というFC展開している加盟店の工務店さんでも「最近はC値 0.2~0.3が多いね、たまにC値 0.1とかでるよ」って笑いながら言ってましたからすごいもんです!
一方大手ハウスメーカではこの値はなかなか聞きませんでした。
一条工務店ですらC値 0.59でしたから、大手でできないのはコストの問題なんでしょうかね。工務店より工期が短いですからそこまで時間をかけられないのでしょう。
低燃費住宅でも気密測定は途中と完成時で2回行っているので、ノウハウと手間がかかる作業なんだなーと思います。
これらの性能が高いので熱が外に逃げずに、少ない電力で冷暖房ができるわけです。
③設備は極力最低限必要なもののみ
これは私の考え通りでして、設備は大掛かりであればあるほど光熱費がかかります。
1.空調はエアコン
最近、流行っている全館空調なんてのがその代表でしょうか。
ダイキンのデシカなんていうのはかなり快適らしいですね。↓
室温のみならず湿度まで管理してくれて、当初私もデシカを検討していましたが、導入された方によるとオール電化で月々2万近い光熱費と、設置費用が100万越え。
ということは故障したらまたそれくらいの修繕費が30年後にかかると思うと。。。
でも私の知人(三井ホームで新築)からの情報では全館空調の故障は火災保険で賄えるらしいです。
温熱環境は理想的な状態にしてくれるので、コストの面がクリアできていればまだ悩んでいたことでしょう。
けど、結局低燃費住宅はシンプルにエアコンでまかなっており、しかも45Wという超省エネエアコンを推奨していますから電気代は激安です。
2.床暖房は推奨しない
床暖房も多くのハウスメーカーで採用されていますが、あれは確かに快適です。
床でずっとごろごろしていたいくらい心地いいですもん!
けど光熱費は結構かかるのではないしょうか?
ネットで一条工務店に住んでいる方たちが光熱費を公開してくれているので、拝見させてもらうと平均で一ヶ月に1万5000円くらいかかっているようです。
一条工務店で太陽光発電をつけない人はまずいないでしょうから、見えない電気代(太陽光発電で発電し、自家消費した分)が5000円と考えると、やはり月に2万円くらいかかっているようです。※間違っていたらすみません、指摘して頂けたら訂正いたします。
1ヵ月全部の電気代での比較ですから床暖が悪いとは断定できませんが一条は全館床暖ですので少なからず影響しているでしょう。
床暖房有りと無しで快適性を比較したら間違いなく有りの方が快適でしょうが、それにかかる光熱費を考えるとそこまでしてほしいとは思わなくなりました。
光熱費を下げたいなら躯体性能を上げる
低燃費住宅は躯体性能が非常に高いために、上記のようなシンプルな設備でまかなうことができています。
もし、光熱費が上がってもいいからもっと快適性を求めるといなら設備をグレードアップしてもいいでしょう。
しかし、その時は今後かかる光熱費をしっかり確認することが大切です。
これから新築を考えており光熱費を抑えたいと考えている方は、まず躯体性能をあげましょう。建築してから断熱機密工事をするのはかなり大変です。
設備に関してはほとんど交換ができますから、設備は建築後に壊れたり満足できなかったらグレードアップでもいいんじゃないかと私は考えます。
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